幼馴染
私が実際に受けた、セクハラ体験をお話しします。
一昨年まで働いていた職場で、数年にわたってセクハラを受けていました。
最初のきっかけがどんなものだったか、忘れてしまいました。
ちょっと嫌な思いをさせてやろう、という小さな出来心だったのかもしれません。
もともと、加害者の彼と私は、小さい時に一緒に遊んでいた「お友達」でした。
同じ職場で働く関係になっても、どこかで昔仲良くしていた記憶が残っていたのかもしれません。
子供がじゃれあうような気持ちで、セクハラをしていたのかもしれない。
実際、私とその人は、仲が悪いわけではありませんでした。
むしろ仕事のパートナーとして、一番近い存在としてそれなりにやっていました。
話題に困ることもなく、暇があればずっとしゃべっていられる、気の置けない存在でした。
そんな「お友達」から…
そんな相手からセクハラされたとき、本当に嫌でした。
嫌悪感しかありませんでした。
彼に対する信頼がなくなりました。
それまでの関係もすっかり変わりました。
とはいえ、仕事上のつながりもがあったので、「やめてください!」と強く言うこともできませんでした。
「やめてください」とちょっとでも言おうものなら、「何マジになってるの?遊んでるだけでしょ。空気読めよ。」と言われたこともありました。。
当時、私にできた対処法といえば、触られてもあまりその感触が伝わってこないように、厚着をすることくらいでした。
下着を選ぶ時も、なるべく厚手のものを選んでいました。
目撃した上司は…
ある日、セクハラをされている現場を、ある別の上司に見られたことがありました。
見られた事で、私はほっとしました。
「これで注意してもらえる」と思ったんです。
でも、それは思い違いでした。
その上司は、見て見ぬふりをしたんです。
このこともショックで、ますます私は、声を上げることができなくなってしまいました。
「訴えます!」
しばらくして、さすがに我慢が出来なくなった私は、裁判を起こそうとしました。
今考えると、なぜそんなことをしたのかわからないのですが…
「訴えます」と上司に宣言したんです。
すると、その上司からびっくりするようなことを言われました。
「そんなことしたら●●(加害者)が傷つく。かわいそうでしょう?それに、裁判を起こしてあなたが負けたら、あなたは名誉棄損で訴えられるよ。この土地に住めなくなるけどそれでいいの?」
そのことがあってしばらくして、私はその職場を退職しました。
トラウマ
セクハラを受けたことだけが原因ではありませんが、セクハラのトラウマなのか、スキンシップが苦手になりました。
人から触られることが、異常に苦手になりました。
今は、「ちょっと触っただけでもセクハラになる。」と文句を言う人もいます。
それがセクハラになるかどうかは、時と場合と人によります。
セクハラをなくすのも、大事だと思います。
が、「嫌」とはっきり言える、言いやすい環境を作ることの方が、大事なのではないかと思います。