入浴介助中、二人きり
私は介護施設で勤務中に、利用者様からセクハラを受けたことがあります。
入浴介助中、私と利用者の二人きりでした。
私は介助に入るため、Tシャツにハーフパンツという、ラフな格好をしていました。
最初はセクハラの様な会話だけだったのが、徐々に手が出てくるようになり、足やお尻を触ってくるようになりました。
元々、皆様の前でも、オープンにセクハラの様な言動をされる方でしたので、二人きりの状況は気を付けていたつもりです。
しかし、二人きり・入浴時という事も相まって、その利用者様も、いつもより気持が高ぶる状況だったのだと思います。
私はまず、施設の誰かに相談するべきだったのですが、利用者様のお気持ちも考えると、なかなか相談できませんでした。
(今思うと、その様な事をしてくるぐらいの方なので、その方のお気持ちや、傷つけてしまうかもしれない、という様な気づかいは、必要なかったなと思いますが。)
厳しくしてみた
そこで、まずは自分のできる範囲で防ごうと思い、介助中に、隙をみせないようにしました。
具体的には、後ろを向かない・基本は対面で接する・介助中も、利用者様の手の動きに注目するなどです。
また、それまでは、笑って「ダメですよ~」とやんわり言うくらいだったのを、笑顔を消し、厳しく注意するようにしました。
しかし、それでも伸びてくる手を、全て防げるわけではありませんでした。
介助中は絶対に近くなりますので、その場で私がとれる対処法にも限界がありました。
その方のセクハラは、減るどころか、エスカレートしていきました。
この方は、その施設の経営者のお父様だったので、何をしても許されると、思われていたのではないかと思います。
施設長に相談
もう私の力では、どうする事もできないと思い、男性の施設長に相談しました。(施設長はこの利用者様の息子・経営者とは別の人です)
施設長は、辛かったね、でも勇気を持って相談してくれてありがとう、と言ってくださいました。
しかしやはり経営者の方のお父様という事もあり、自分が直接注意する事はできないとの返答でした。
それにこの方にいくら注意した所で、直るものではない、との見解でした。
施設としては、今後もこの様な事がないように、その方の介助には男性スタッフが必ず対応すると決めて下さいました。
ただこの施設には男性スタッフは施設長だけだったので、業務の配置に少し影響がでてしまいましたが、、、。
経験から学んだこと
この体験を通して私が感じた事は、どこにでもセクハラをしたいと思っている、または実際にする方はいるということ。
こちらが隙をみせれば、そういう方はどんどんつけあがってきます。
私もセクハラが始まる前に、もっと気を付けれる事があったと反省していますし、始まってからも、もっと厳しくあたればよかったと思っています。
もっと自分を大事に、嫌なことは嫌と言える強さをもたなければいけないと思いました。
自分の身は自分で守る、そして限界がくる前に誰でもいいから相談する、この事が必要だと思っています。