ある役員からのセクハラ
5年ほど前に勤めていた職場では、「コンプライアンス窓口」が設けられたり、セクハラについての研修があったりするわりに、セクハラが横行している不思議な職場でした。
特に酷いのが、定年間近の男性からのセクハラでした。
世代による感覚の違いがあるのだと思いますが、「飲み会=何をしてもいい」という考えの人が少なくありませんでした。
その中でもっとも私が苦労したのが、ある男性役員からのセクハラでした。
飲み会になると必ず私の隣に座り、下の名前で呼びながら、足や背中、肩などを撫でるのです。
当然「やめてください」という話はしました。
数え切れないくらい言いました。
娘さんとは同い年!?
しかし「そんな冷たいこと言わないで」と斜め上の回答が返ってくるばかり。
確か、そのかたのお嬢さんと私は同年代だったはず。
嫌悪感でいっぱいで、いつもつらい思いをしていました。
周囲にいる会社の上司なども、笑って見ているだけ。
触られるくらいなら、飲み会だから、(触っている人が)楽しそうだから、などと、止めない理由はいろいろあったかと思いますが、私にしてみればつらい日々でした。
名前を呼ばれるのも嫌でしたが、体を触られるのが苦痛で仕方ありませんでした。
同僚や先輩に相談
このままでは良くない、と考えて、その男性からのセクハラ対策を練りました。
私の場合は、最終的に、自分と同年代の男性社員に協力を仰ぎました。
真剣に話を聞いてくれた社員は複数いて、飲み会になると、その触ってくる役員が私の隣に座らないように配慮してくれたのです。
それでも彼は頻繁に寄ってきましたが、周囲が絶対に動かずにいてくれたのです。
そのおかげで、入社して3年ほど飲み会のたびに続いていたセクハラから解放されたのです。
当時助けてくれた同僚や先輩方には、今でも感謝しています。
私が考える対策は、やはり、同姓/異性ともに協力者を得ること、だと思います。
誰かに相談してみて!
なるべく一人にならない、触られるような状況を作らない、というのは大事です。
もちろんこれは私のような飲み会だけ触られる、というケースの場合にのみ有効な手段かもしれませんが…。
自分ひとりで悩んでいたとしても、なかなか解決できないものです。
また対策も練りづらいものです。
そう考えると、やはり周囲に協力者がいるということは、とても大切だと思います。
もちろんもっと悪質なセクハラの場合は、コンプライアンス窓口などを利用したり、強い手段に出る必要性があるのかもしれません。
しかしいずれにしろ、ひとりで悩まず、誰かに相談するのが良いと考えています。